メス猫の避妊手術。麻酔のリスクを少なくする4つの方法

獣医師の目線からお話しするのであれば、猫の避妊手術はそれほど高度の技術が必要ではなく、語弊のある言い方かもしれませんが、それほど高度の設備も必要とはしません。

ですが、全身麻酔を使用するという点では、他の難しい手術と同様の注意が必要になります。

手術によって麻酔の種類を変えるということは基本的にはないからです。

したがって、避妊手術も高度な手術も、麻酔という点では、考えないといけないリスクはほぼ変わりません。

今回はその麻酔のリスクを下げるための方策を、いくつか皆さまにご紹介させていただきます。

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太らせない

一般的には麻酔は脂肪組織によく溶けます。

したがって、麻酔薬の一部は脂肪組織に吸収されるため、脂肪組織が多いとなかなか麻酔から完全に覚醒しません

成長期の猫はなかなか肥満になるものではありませんが、皮下脂肪がつきやすいため、念のため気にしておいたほうがいいと思います。

事前の検査を行う

麻酔は肝臓と腎臓で代謝されます。

したがって、ほとんどの手術では事前に肝臓や腎臓を血液検査で調べておく必要があります。

もちろん血液検査で測れる項目はその他にも色々ありますが、どこまでやるかはご料金的な問題もあると思いますので担当の獣医師と相談して決めるべきだと思います。

また、麻酔は心肺機能を強く抑制します。

余裕があるのであれば、胸部のレントゲンを撮影したり、心電図検査を実施することもよりリスクを下げることにはなると思います。

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なぜなら、事前にわかっている不具合ならば、前もって何かしらの治療または処置を行うことで、危険を回避することができるからです。

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静脈点滴を使用する

静脈点滴を使用することで、全身の循環がよくなるため、麻酔による心肺機能の低下を補う効果が期待できます。

また、点滴の中に、肝臓の代謝改善薬などを混和することによって、肝臓の代謝を一時的に上昇させ、麻酔の代謝時間を短縮することも期待できます。

もちろん高容量の静脈点滴は、猫のような小さい体には負担になることもあるので、使用はケーズバイケースとはなりますが、一般的には麻酔処置の安全性を高める良い方法であると認識されています。

動物病院によっては、手術の際はセットで行うところもあると思いますので、事前に確認をしておいたほうがいいと思います。

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できるだけ手術の時間を短くする

これは飼い主様がというよりは、獣医師が心がけることだとは思いますが、麻酔時間を短縮させることは、麻酔のリスクを最大限に低くする方法の1つだと思います。

熟練した獣医師であれば、おおよそ10分程度で子宮、卵巣とも摘出できると思います。

なかなか聞きずらいかもしれませんが、確認できるのであればしておいた方がいいでしょう。

このブログでも動画をアップしていますので、参考にしてください。

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まとめ

今回述べた麻酔のリスクを下げるための処置は、当然ながら費用が別途発生するものがほとんどです。

命はお金では買えませんが、やはりそこは大切なこと。

よく相談されることが一番だと思います。