もしかしたらリスクになるかも・・・。メス猫の避妊手術の注意点。

獣医師の目線から言うと、猫の避妊手術は犬に比べれば簡単な手術だと思います。

子宮・卵巣の血管が少ない、体型がほぼ一定している、靭帯があまり強固でないなど、その理由はいろいろありますが、手術自体は非常に簡易的なものだと言えます。

ただ、そこは全身麻酔をかけての手術。

通常の個体であれば特に問題のないものでも、他の要因が加われば手術のリスクは高くなります。

今回はどういったものが、手術のリスクをあげるのかご説明したいと思います。

スポンサーリンク

高齢である

当たり前の話ですが、高齢になればなるほど手術のリスクは高まります。

もし避妊手術を考えているのであれば、もちろん若いうちに行う方がいいと思います。

メス猫の避妊手術、獣医師が勧めるのは何歳まで?
2015年10月現在の調査結果(ペットフード協会調べ)では、犬と猫の飼育頭数の合計は約2万頭で犬猫の比率はほぼ同数となっています。また、猫の...

明らかな疾患がある

この場合も明白だと思います。

先天的に持っている疾患がある場合などがあげられ、特に術前の血液検査などで腎臓や肝臓の値が非常に高い場合が多いと思います。

kennsanoijou

たまに若くして心疾患を持っている猫もいますが、外見上からはほぼわからないことも多く、見落としがちになる可能性もあります。

とにかく手術というよりは麻酔のリスクが格段と上昇するため、避妊手術自体のリスクが非常に高くになります。

肥満

腹腔内脂肪が多く、特にお腹がぽんと張っているような猫は、手術もとてもやりにくくなります。

また手技的な問題だけでなく、肥満な猫は心肺機能も落ちる他、麻酔の代謝も著しく落ちるため、避妊手術に限らずいつでも麻酔はひやひやします。

伝染病を患っている

いわゆるエイズや白血病はキャリアの状況であれば、免疫不全なども起こしているわけではないので、リスクという面ではほかの猫と比べても大きくは変わりません。

ただ、猫風邪と言われるようなヘルペスウイルス、カリシウイルスのような呼吸器に障害をもたらすような病原菌に感染をしている場合は、リスクは高まる可能性があります。

uirusu

特に術後にそういった感染症の症状の悪化があることも否定はできないので、手術以外のリスクもやや高めになるでしょう。

保護してすぐの猫

ある程度の大きさの猫を保護し、もろもろの理由ですぐに手術をしないといけない場合も、多少リスクはあります。

理由は飼い猫ではないので、運悪く保護する直前に何かがあったとしても誰も把握しているわけではないので、果たして本当に健康なのかどうなのかわかりません。

ca64724af7b9b60f8e1cadf82bddc53c-medium

保護猫の避妊を依頼するときには、普通の飼いネコとは状況が違うということを頭の片隅に置いていただいた方がいいと思います。

まとめ

避妊手術でなにかしらの事故が起こるケースは非常に稀だと思います。

素朴な疑問・・猫の避妊手術で失敗したことはありますか?
このブログでも多くの記事で避妊手術をお勧めしてきました。 避妊手術のメリットは猫本人にとっても飼い主様にとっても非常に多くあるからです...

幸運なことに私自身もそういった状況に遭遇したことはまだありませんが、避妊手術といえども手術は手術です。

できる限り状態がいい時に手術を受けることができるようにご協力させていただければと思います。