【メス犬の避妊手術】獣医師が避妊手術の延期を勧めるケース

メス犬の避妊手術。
動物病院と手術の予定を立て、いよいよ当日を迎えます。
準備は万端のはず…。
しかし、そんな中、私たち獣医師の方から手術予定の延期をお勧めする場合というのもあります。

少しがっかりするかもしれませんが、これも安全に避妊手術を行うために必要な事ばかりです。
では、一体どのような時に私たち獣医師は手術の延期を勧めているのでしょうか?

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体調の変化

体調不良の犬

当然の事ですが、食欲や元気(活発さ)にいつもと違う様子がある時は、手術の延期を検討しましょう。
その他にも、身体検査で異常があったり、嘔吐や下痢などの体調の変化のある時は手術をお勧めできません。

避妊手術は延期をする事で命に関わる手術ではありませんので、獣医師と相談をしてベストなコンディションで臨んであげて下さい。

術前検査の異常値

血液検査結果

多いのは血液検査数値の上昇です。
これらは、病気ではない一過性の事もありますし、先天的な病気などが原因の事もあります。
術前検査に大きな異常値のある場合、再検査や追加検査を行い、手術や麻酔が安全に行えるのか十分に評価が必要です。

また、高値であっても心配のない項目もあります。
例えばIP(リン)やALP(アルカリフォスファターゼ)といった項目は、成長期の若い犬で高い値を示す事があります。

これらの術前検査の結果はしっかりと説明を受けて、安心して手術を受けてもらいたいと思います。

ヒート中(発情中)

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手術が出来ないという訳ではないのですが、発情中の子宮は大きくなり、多少出血量が増えます。
また、乳腺が発達していると乳腺を傷つけてしまうかもしれません。

手術内容が大きく変わることはありませんので、飼い主の同意があれば手術を行うことは出来るのですが、体の変化が落ち着くまで手術を延期させてもらう場合もあります。

手術前の絶食が不十分

食べる犬

麻酔をかけるにあたって、手術前には食事を抜いてもらいます。
通常8〜12時間程度の絶食を指示されます。
しかし、うっかり食事やおやつをあげてしまったというお話も伺うことがあります。

手術を行う時間帯を決めている動物病院が多いので、絶食に失敗した場合は手術は延期になるでしょう。

まとめ

避妊手術にあたり、飼い主にはスケジュールの調整だけではなく、事前に気持ちの準備も行なって頂いていますので、延期や中止というのは出来れば避けたいところです。
そのため、
身体検査や術前検査は当日ではなく数日前には済ませてもらう。
絶飲絶食は家族全員に注意を呼びかけてもらう。

など、円滑に手術が進むようにご協力を頂いています。
安全な避妊手術を目指して、飼い主と一緒にこれからも取り組んでいきたいですね。