みなさんは猫の歯磨きをしていますか?
猫の高齢期によく見かける病気で腎臓病が有名ですが、それと同じくらいの高頻度で歯の病気、歯肉炎を患っている猫がいます。
猫の歯磨きが必要だと知らない方もいるかもしれませんが、とても大切なお手入れです。
この記事の目次
猫の歯磨き
歯磨きの方法は、いかに猫に嫌がられないようにやれるかどうかが重要になります。
猫が不快に感じたり、痛がったりしないように行いましょう。
①歯を磨く道具は、歯ブラシ、指にはめるタイプの歯ブラシ、歯磨きシート、ガーゼなど何を使用しても大丈夫です。
しかし、猫の口は思ったよりも小さいため最初は指で歯をさわるだけにしておいて、慣れてきたら少しずつガーゼ、シート、歯ブラシ、といった順に試していきましょう。ちょっとでも嫌がるなら指でさわるだけにしてください。
②猫のくちびるだけをを優しくめくり、指を入れてください。くちの中の歯を無理に開けるようなことはしないでください、口を開ける行為は基本的に猫は苦手なので嫌がってこばみます。
③歯の外側を優しくなでるようにさわって磨きましょう。
④磨く歯の部分の順番としては、奥歯→犬歯→前歯がおすすめです。
前歯の方が苦手な仔が多いからです。また、歯の内側は口をパカッと開けないとできないのでほとんどの猫が嫌いです。できる場合は積極的に歯の内側も頑張りましょう。
⑤ひとつひとつの歯で重点的に磨いた方がいい部分は、歯ぐきと歯の間の部分や歯と歯の隙間。歯垢が溜まりやすい部分ですね。
⑥全部を磨くほど猫が待ってくれないのであれば、一番歯石のつきやすい奥歯だけでも磨きましょう。
歯石がつくと歯肉炎になる
歯磨きができていないと、その猫は高齢になって高確率で歯石がつきます。
そして、細菌の集まりの歯石の影響で付近の歯ぐきが炎症を起こし、いわゆる歯肉炎になります。歯ぐきが真っ赤になり腫れ上がります。
猫は歯肉炎がひどくなると、口が痛くてゴハンが食べられなくなります。
こうなってしまうと、治療方法は歯石を除去する麻酔をかけて行う歯石除去や抜歯を行わなければなりません。もし、麻酔をかけられないのであれば、完治の可能性は低いですが炎症を抑える内科治療を行うことになるでしょう。
治療のためとは言え、麻酔をかけるリスク、内科治療も薬の服用の困難などに飼い主さんは悩まされるでしょう。
よって、歯磨きは事前に行っておくにこしたことはありません。
まとめ
最後に重要なポイントがあります。
それは、「仔猫の時から歯磨きをする」です。
歯肉炎や歯石が気になってきた中・高齢期からやり始めたんでは、遅いのです。
高齢期では歯磨きに対する免疫が少なく嫌がってしまう猫が多いでしょう。
生まれて数か月の仔猫の時からやり始めておくと、慣れてくれてストレスなく歯磨きを続けることができます。毎日とは言いませんが、歯垢から歯石にかわってしまう数日・3日に一度ほどは歯磨きができるようにするには、猫が慣れてくれないとできないですからね。
また、どうしても嫌がってしまうようであれば、歯石除去も検討した方がいいでしょう。
避妊手術とともに行うと一回で終われる場合もあります。
歯磨きの方法についても動物病院に相談してみてくださいね。