手術しないとどうなる!?獣医師が避妊手術を勧める理由とは。

避妊手術と他の手術の大きな違いは、手術を行う犬が全くの健康であるということ。

健康な犬にメスを入れる手術には抵抗がある方もいるかもしれません。
それでも獣医師がこのように避妊手術を勧めるのは、その先にある犬の健康や飼い主の生活を考えてのことです。

避妊手術は”何となく”した方が良さそう…。なんて思っていませんか!?
実際に避妊手術を行わないと、どのような問題があるのでしょうか?

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メス犬の病気の問題

堕胎手術

避妊手術のメリットを考えた時に、獣医師が一番に挙げるのがこの病気予防という点でしょう。
メス犬での発生が多く、避妊手術で発生を抑えられる病気の代表的なものが、子宮蓄膿症と乳腺腫瘍になります

病気の問題【子宮蓄膿症】

名前の通り、子宮に膿(うみ)が溜まってしまう病気です。
メス犬では比較的多く見られる病気で、特に中〜高齢犬での発生率は高くなっています。

未避妊の犬で食欲不信などの体調不良があった場合、獣医師としてはこの子宮蓄膿症はまずは除外しておきたい病気です。
動物病院に来る犬の病気としては、それほど多く見られ、なおかつ重篤な病気なのです。

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病気の問題【乳腺腫瘍】

犬の胸からお腹全体にある乳腺。
この乳腺にできる”しこり”として見つかる乳腺腫瘍は、その半数が悪性腫瘍といわれています。
発生には性ホルモンが関与しており、やはり中〜高齢犬での発生がほとんどです。

乳腺腫瘍は避妊手術で発生のリスクを抑えることのできる腫瘍になりますが、1回目の発情の前に避妊手術を行うのと、数回の発情の後に避妊手術を行うのとでは、発生の確率は大きな差があります。

予防としての避妊手術では、若い年齢での手術が必要になるということです

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発情の問題

犬 相性

メス犬の発情は4~12ヵ月(平均7ヵ月)程度の間隔で起こります。
犬の発情期の特徴が発情出血といわれる、外陰部からの出血です。
人の月経とはメカニズムが全く異なり、排卵が近づいて発達した子宮内の血管からじわじわと染み出てきた血液が発情出血となります。

発情期の前後は体の変化が大きい時期になりますので、犬の様子に注意が必要になります

発情中の問題【発情出血】

発情も出血も、生理的なものですので悪いことではありません。
しかし、発情中のこのポタポタと垂れる血液は抑えることが出来ません
ほとんど気にならない犬もいれば、汚さないようにオムツをつけなくては一緒に生活できない犬もいます。

オムツ中は排泄の管理も一緒に行わなくてはいけないので、それらが上手くいくかどうかは一度考えておくのが良いでしょう。

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「犬の発情」といわれると、ポタポタと垂れる陰部からの出血が思いつきますよね。お部屋が汚れないように、この時期はオムツをはかせたりする方も多い...

発情後の問題【偽妊娠】

偽妊娠とはいわゆる想像妊娠のようなもの。
犬は妊娠が成立していれば、2か月程度で出産を行い、子育てを始めます。
偽妊娠を起こしている犬では、これと同じように発情から2ヶ月程度で、妊娠していないにもかかわらず乳腺が張り、乳汁が分泌されることがあります。
他にも食欲不振、攻撃的な性格、子育て行動をしたりなどの行動の変化が見られることがあります

偽妊娠自体は病気ではありませんので、時間が経てば通常症状は落ち着いてきますが、性ホルモンによる肉体や精神的な変化の代表的なものになるでしょう。

犬の偽妊娠にお困りの方へ。飼い主がとるべき4つの選択肢。
学問上の分類では、犬は季節繁殖動物と呼ばれ、年2回、春と秋に発情が来ます。 できるだけいい季節に出産をするための自然の摂理だと思います...

まとめ

避妊手術は義務ではないですし、手術リスクや麻酔リスクなどのデメリットも伴います。
それでも獣医師は避妊手術を勧めるかもしれません。
それは、手術をされている飼い主が増えている現在でも、今回紹介したようなトラブルとの遭遇は決して少なくないからです。
うちのコは大丈夫。と感じずに、手術のメリットとデメリットはじっくり考えてもらえたらと思います。