猫で起こりやすい子宮と卵巣の変化。ちょっと時期が経った猫の避妊手術。

人間とは誰しも嫌なことは無意識のうちに後回しにしてしまうもの。

ちょっと強引かもしれませんが、タイミングを逃すと避妊手術などもずるずると後回しになってしまいます。

特に発情期特有の行動があまりないメス猫も中には入るので、気づいたら避妊をしないまま2歳、3歳と経ってしまうケースもたまにあります。

高齢の猫ほどではないですが、一定の年齢が経った猫の子宮や卵巣は経年齢的な変化をしていることが多く、そういった場合は多少避妊手術の妨げになることもあります。

今回はちょっと避妊手術のタイミングを逃した猫の子宮や卵巣に、どういった変化が起こるのかご説明したいと思います。

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卵巣嚢腫・水腫

卵巣は発情が起こると活発に活動します。

卵巣から出るホルモンはさらに卵巣を活発化させるため、発情期を何回か経験したメスの卵巣は時に過剰なホルモン分泌を起こすことがあります。

その結果、卵巣の細胞が過剰に増殖し、充実したしこりのようなものや、水泡状のものを卵巣に形成することがあります。

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これらは腫瘍性の増殖ではなく、過形成と呼ばれるもので、猫自体の健康には影響はでません。

だたし、もともと小粒の納豆ぐらいの大きさの卵巣が、ピンポン玉大ぐらいまで大きくなることもあるので、卵巣の大きさによっては術創の大きさが通常よりも大きくなります。

子宮筋腫

子宮筋腫は年齢を重ねた猫では比較的よく見る子宮の変化です。

通常の子宮よりは太く硬くなるのが特徴で、通常はそばの麺程度の太さの子宮が、うどんもしくはきし麺程度の太さまで多くなります。

特に子宮の根元の部分では太くなりやすく、プチトマト大の球状のしこりを形成することもあります。

基本的には適切に摘出すれば問題はないのですが、根元にできる子宮筋腫は完全切除をするのが位置的に難しい場合もあり、しばしば子宮断端腫などの別の病気の原因を作ったりします。

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子宮粘膜増多症

その名の通り、子宮の粘膜が腫れて厚くなる変化です。

とはいいつつも見た目の変化はあまりなく、猫本人に与える影響もあまりありません。

ただし、子宮内の環境は悪化しやすいので、子宮蓄膿症といった細菌感染を伴うような疾患を引き起こす確率は高くなると思われます。

通常の避妊手術を行えば問題はありません。

子宮水腫

子宮水腫とは子宮内に無色透明の液体をため込んでしまう変化です。

最近の感染などはなく、猫本人の状態は変化はありません。

ただし、リンゴ大まで膨らむことも多くあり、その大きさになった子宮を摘出する場合は、手術のリスクもありますので注意が必要です。

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まとめ

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卵巣や子宮の経年齢的な変化では体調の変化を引き起こすことは滅多にありません。

ただし、そこに細菌の感染が伴えば、子宮蓄膿症を引き起こすことになります。

子宮蓄膿症は非常に命のリスクを伴う疾患ですので、そういった病気になる前には避妊手術を行うべきだと思います。