去勢手術を迎えるにあたり、猫たちは一体どんな生活を送っていくのでしょう?
去勢手術を控えたとある猫の数日間を、獣医師と一緒に見ていきましょう。
手術前日
生後6ヶ月のタマちゃん。
先日の健康診断も異常はなく、とうとう去勢手術を明日に控えています。
獣医さんからの指示通り、食事は今日の夜まで。食事のお皿は飼い主さんが片付けてしまいました。
たまに家の外に遊びに出るタマちゃんですが、今日の夜は外に出ないように、飼い主さんも目を光らせています。
【解説】
去勢手術は生後半年以降が適齢期。
健康診断をしっかり行ってから、手術の予定を立ててあげましょう。
手術前は12時間程度の絶食が必要になります。
外に遊びに出る猫も、手術前日の外出は極力控えて下さい。
手術当日
今日は食事だけでなく、お水も朝からは飲んではいけません。
いつもと違う様子に少し戸惑いながら、キャリーケースに入って動物病院へ向かいます。
動物病院では入院の前に獣医師の身体検査を受けました。いつもと同じ元気な姿に、先生も安心したようです。
飼い主さんと離れているのはさみしいですが、手術は思っていたより短い時間で終わりました。
手術が終わったばかりは、まだ麻酔でぼーっとしています。
それでも1時間程経つと、タマちゃんの顔つきは随分としっかりとしてきましたし、ゆっくり動き回ることも出来るようになりました。
夜になったらお水を飲んでも問題ありません。
【解説】
手術当日は飲み水も抜いておく必要があります。(3時間以上)
脱走防止のため、動物病院に向かう際はキャリーケースに入れてあげるようにして下さい。
猫の去勢手術は10分ほどで終わります。しかし、麻酔がきちんと醒めるまでは時間がかかります。
一泊は動物病院に預けておく方が安心かもしれません。
手術翌日
タマちゃんにとっては初めての外泊でしたが、今日で退院です。
昨日の手術で体も疲れていますし、緊張で病院の朝ごはんも喉を通りませんでした。
飼い主さんがお迎えにくると、安心したのか、喜んでキャリーケースの中に戻って行きました。
家に帰ってからはいつもの食事を美味しそうに食べてくれました。
【解説】
翌日にはいつもと大きく変わらない様子で退院できます。
手術の傷も出血はほとんどみられません。
入院中の食事を食べてくれない場合もありますが、大抵は環境の変化による警戒心からです。
自宅に帰ったら退院当日から食事はいつも通り行ってもらって構いません。
手術から3日間
家の外にはまだ出してもらえませんが、お気に入りの高い場所へも難なく飛び上がることができます。
退院から3日後には動物病院に手術の傷を診てもらいに行きました。
傷はまだ少しふっくらとしていますが、問題あないそうです。
獣医師からも順調だと言ってもらい、飼い主さんも一安心です。
【解説】
退院直後は寝ている時間が増えたりすることもありますが、退院後数日で次第にいつもの様子に戻っていきます。
外出はまだ控えるようにして下さい。
また、退院数日には動物病院で傷のチェックを行うのが安心でしょう。
陰嚢がまだふっくらと感じると思いますが、日にちが経つにつれて、段々と萎んでいきますので心配ありません。
まとめ
猫の性格も様々で、退院直後から全快の猫もいれば、ストレスでお腹を壊す猫もいます。
しかし、タマちゃんのように去勢手術後の猫の大半は、数日も経てば普段通り。安静にするのが難しいくらいです。
心配な点は獣医師と相談しながら、安心して手術を迎えてあげて下さいね。