【メス犬の避妊】同じ手術なのに・・・避妊手術と子宮蓄膿症の手術、いったい何が違うの?

未避妊のメス犬でよく見られる病気として、子宮蓄膿症はあまりにも有名な病気だと思います。

放置していれば死に至る病気であり、唯一の根治治療は外科手術を行うしかありません。

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実際のところ、子宮蓄膿症の手術は通常の避妊手術と手技は変わりません。

子宮と卵巣を摘出するだけで、特に難しい手術手技が必要なことはありません。

では子宮蓄膿症になったら避妊手術を考えればいいのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的にはそうは思いません。

今回は、術式が同じでも、避妊手術と子宮蓄膿症の手術の何が違うかご説明したいと思います。

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リスクが違う

一般的な避妊手術の適齢期は、生後6か月と言われており、このころの犬は非常に活発で健康上全く問題はありません。

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一方、子宮蓄膿症を患うような犬は、中高齢でかつ一般状態も著しく低下していることも多く、なかには重篤な場合は腎不全や貧血などを併発している場合もあります。

術式は単純とは言えども、全身麻酔を行い、メスを入れて手術を行うわけですから、その体に与える影響は莫大なものになります。

子宮蓄膿症を患っている犬は、こういった不可に耐えることができないこともあり、実際には少数とは言えども、術中、術後に急変するリスクがあります。

もちろん、通常の避妊手術でもリスクは0ではありませんが、比較にならないほどリスクの大きさは違います。

傷口の大きさが違う

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避妊手術は慣れている獣医師であれば、1~3㎝程度の傷口で子宮と卵巣を摘出することができます。

一方、子宮蓄膿症では、膿が子宮内に貯留しているため、子宮自体が通常の子宮よりも非常に大きくなっています。

このため、子宮を摘出するために大きな術創となり10㎝から、場合によっては20㎝以上の大きなものになることもあります。

回復時間が違う

通常の避妊手術であれば、おおよそ3日もすればほぼ元の状況に戻ります。

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子宮蓄膿症の犬は、術後2,3日は容態が安定しないことも多く、低体温や不整脈なども起こり、油断ができない状態が続きます。

順調であればその後速やかに食欲などは回復していきますが、体の中の炎症反応や細菌の影響が完全に取れるまでは数週間かかるケースもあります。

貧血の状態が強い場合は、輸血なども行うこともあるため、入院期間自体も長くなるケースが多いと思います。

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子宮蓄膿症の手術は、その症状、病院によっても大きく異なります。

4~5万円で終わるケースもあれば、30万円程度かかるケースもあります。

どちらにせよ、避妊手術よりは多額の費用が掛かりますので、相当額の出費も覚悟しないといけません。

まとめ

全ての未避妊のメス犬が子宮蓄膿症になるわけではありません。

しかし、病気になってからの大変さを考えるのであれば、ほとんどの獣医師が避妊手術の必要性を訴えています。

病気の行く末を知っているからこその意見だと思いますが、私自身も犬が病気になる前にしっかりと避妊手術を行ったほうがいいと思っています。