保護猫が避妊手術しているかわからない時どうする?

最近は猫ブームもあってか、

保護猫の譲渡会で猫を引き取って飼う、ということもよく耳にするようになりました。

保護猫というのは、基本的に保護された地域猫、または捨てられた野良猫ということになります。

地域の保護活動をされている方や、保護団体の活動によって地域猫の数は減ってきていると思いますが、まだまだ解消されるということには至っていません。

譲渡会で譲渡される猫ちゃんたちはある程度大人の子であれば避妊去勢手術を施して、新しい飼い主さんの元に引き渡されます。

が、実は避妊手術がされていなかったり、卵巣が一部残っていたり(これはあってはならないのですが・・)する場合も可能性としてはあります。

この原因としては、人を何人も介して譲渡されることで手続き上行き違いが発生してしまい、避妊していないのに避妊済みと思い込んで引き渡されることがあるのです。

避妊済みと思って飼っていたら、なんだか「ニャーニャー」とよく鳴くようになり、体をこすりつけてきたりして・・、「これって発情なんじゃないか?」と疑問に思って動物病院へ。

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外見上からは避妊してあるかどうかはわからない

さて、動物病院へつれていってみたものの、獣医さんも困ってしまいます。

「外見からではわからないからねえ。お腹を開けて確認してみるしか・・・」

こんな風に言われることもあるでしょう。

ただ、1点だけ外見からの見極めのコツがあります。

それは、

「手術跡を見つけること」です。

避妊手術はお腹の皮膚を切りますから、お腹の毛を刈って皮膚をしっかり観察するとお腹の真ん中に1本の白い線を見つけることができます。傷が小さいとより見にくくなるため絶対に見つけられるとは限りませんが、大体のケースで手術跡が確認できます。

明らかに1歳前後の若いメス猫でお腹に傷があったら、余程なにか病気があったり怪我などしていた場合を除いて、避妊手術跡だと推測できます。

どうしてもわからない時は血液でホルモン測定を

外見上でどうしても判断がつかない場合、血液検査で判定します。

発情期に行うことがより確実な判定を行うことができるので、発情兆候のような行動が見られる時に検査してもらいましょう。

性ホルモン(プロゲステロン)の値が顕著に上がっていたら、未避妊と判断して良いでしょう。

また、まれに起こる「卵巣遺残」(避妊手術での卵巣の一部取り残し)の確認にもこの性ホルモンの測定が判断基準となります。

まとめ

通常は避妊済みと言われて譲渡されたらその通りだと思います。

特に疑うことはないのですが、稀にあるトラブルにも冷静に対処できるよう、今回お話しさせていただきました。

小さい頃から飼っていない場合はこういったことも可能性がある、とだけ認識しておいてください。きっとこのお話しが役に立つものと思います。