【メス猫避妊】陰部からの出血は発情?それとも病気?

メス犬の場合には発情期には陰部の腫れや少量の出血が認められることがあります。

メス猫の場合にも同様と思っている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし猫では一般的に発情で陰部からの出血はありません。

では猫で陰部からの出血が認められた場合には、どのような状況が考えられるのでしょうか。

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なぜ猫の発情期には出血がないの?

なぜ猫の発情期には陰部からの出血が無いのでしょうか?

これは猫の交尾と排卵のしくみが関係しています。

人の場合には排卵前に子宮内膜が厚くなってふかふかのベッドのようになり

受精卵を受け入れる準備をします。

しかし受精卵がそこに着床することがなければ、その子宮内膜は剥がれ落ちて

体外に排出され生理出血となります。

しかし猫は交尾排卵動物といわれ、人間のような排卵周期が無く

交尾刺激によってその都度排卵が起こります。

そのため人のような生理様の出血はありません。

その代わり妊娠する確率はかなり高く、90%近くにもなるといわれています。

効率よく子孫を増やすための妊娠のしくみなんですね。

ちなみにメス犬の陰部からの出血も人間とはまた違ったメカニズムによるものです。

陰部からの出血は子宮蓄膿症?

つまり猫が陰部から出血していた場合には、何かしらの病気であることが疑われます。

1番に考えられるのは子宮蓄膿症という子宮に細菌感染が起こり

膿が貯まってしまう病気です。

症状としてはなんとなく元気が無い、食欲が無いというところから始まり

下痢や嘔吐が認められることもあります。

ひどくなるとお腹が張ってきたり、陰部からの出血がある場合があります。

治療としては膿が貯まった子宮を外科手術で摘出することが必要になり

早急に対処しないと命に関わることにもなります。

陰部からの出血が認められた場合には、早めに動物病院を受診しましょう。

またこのような事態を予防するためにも

妊娠を望まれない場合には早めの避妊手術を受けておくことをお勧めします。

尿路疾患にも注意

その他には陰部からの出血と思ったものが血尿であることもあります。

この場合にはトイレに行く回数が増えた、そそうをするなどの症状があります。

発情中にメス猫でもスプレーというおしっこをトイレ以外でする行為を行う仔もいますが

黄色いおしっこではなく赤色やピンク色のおしっこの場合には尿路疾患が疑わしいでしょう。

血尿の原因は尿石・尿結晶や細菌性膀胱炎、膀胱の腫瘍性病変など様々なものが疑われます。

まずは動物病院で尿検査など必要な検査を行い、原因となる疾病の治療をしてもらいましょう。

まとめ

メス猫の陰部からの出血は正常な状態ではありません。

まだ避妊手術を受けていないメス猫が陰部から出血をしていたら

あまり様子を見ずに早めに動物病院を受診し、必要な検査をしてもらいましょう。