若い飼い猫が去勢手術をしていない場合、飼い主として心配していることはマーキングですよね。
柱や布団など物があれば所構わずおしっこをかけて回るオス猫の行動は、なかなか厄介なもの。
ただし、「あー、やっちゃった!」で済ませて良いのかどうかは飼い主として見極めなくてはならないポイントがあるのです。
これは「正常なマーキング行為なのか、それ以外に原因があるのか」。これを見極めるための3つのポイントをご紹介します。
1.排尿回数
オス猫の正常に行う排尿の回数は1日あたり平均4~5回です。場合によってはそれ以下になる場合もあります。
猫には膀胱炎という病気が比較的多く見られ、膀胱炎になると症状として排尿回数が明らかに多くなります。
トイレに入っては大して尿が出ていないのに、頻繁にトイレの出入りを繰り返したりします。そして、我慢ができなくなるとトイレ以外の場所に排尿してしまう場合があるのです。
これをマーキングと勘違いすると飼い猫の病気の変化に気づくのが遅れることがあるので注意が必要です。
2.猫トイレのお手入れ具合と環境
猫用のトイレが排泄物の入った状態のまま放置されていた場合、猫はとても綺麗好きですから汚れたままのトイレに再び入ることを嫌う傾向にあります。
また、猫用トイレの置き場所を急に変えたりするのも猫が安心して排泄できなくなる場合があります。
こういった理由で猫にストレスがかかると、トイレ以外の場所で排泄し始めてしまうので気をつけてみてあげるべきでしょう。
猫の気持ちになってトイレの環境を整えてあげることが大切なのです。
3.一回の排尿の量と色
布団などの布にたっぷりとひとかたまりで排尿されていた場合、膀胱炎ではなく2で述べたような猫用トイレでの排泄を嫌った結果の可能性があります。
もちろんマーキングの可能性もありますが、マーキングの場合は尿の量が比較的少量です。ただし、明らかに少ない量(数滴、もしくはペットボトルのキャップ1杯程度)なら膀胱炎の可能性があるのでこれにも注意が必要です。
トイレ以外で排尿した場所が尿の色を識別できる所であれば、尿の色も重要なポイントになります。通常の薄い黄色の尿でツンときつい匂いがしたらマーキングの可能性があるでしょう。
万が一、尿の色が赤や茶色だった場合は出血の証拠ですので、膀胱炎と見てすぐに病院に連れて行ってあげるべきでしょう。
まとめ
排尿の状態については簡単には見極めることが難しいと言えます。
ただこれだけは言えるでしょう。「去勢をすれば95%マーキングがなくなる!」ということです。
去勢によってマーキングがなくなれば、もし布団などに粗相した場合には病気や心理的なことが原因だとすぐにわかるでしょう。
膀胱炎など病気になった時にすぐに気が付いてあげられないと病気が進行してしまうので、早めにできる対策を取ってあげることが大切です。