去勢手術や避妊手術とは切っても切れない、麻酔は色々なものでリスクが高まっていきます。
肥満、腎臓・肝臓機能、年齢などなど・・・
その他にも心臓の機能も大きく関連しています。
若齢ではあまり多くはないですが、年をとって高齢になると、心臓病になり心臓の機能が落ちてしまうことがあります。
知らず知らずのうちに心疾患になっていて、麻酔をかけて手術を行い、命を危険にさらしてしまうこともあります。
それでは猫の心臓病について考えてみましょう。
猫で多い肥大型心筋症(ひだいがたしんきんしょう)
猫がなる心筋症のうちの7割ほどが、肥大型心筋症だと言われています。
肥大型心筋症とは、心臓の筋肉が肥大・分厚くなるので心臓の動きが悪くなり、本来体全体に送る血液が十分に送られずに、さまざまな心臓病の症状が出る病気です。
足が動かなくなって発見される時もある!?
肥大型心筋症の発見はだいぶ症状が出てきてから、遅れて発見される場合が多いでしょう。
その原因は、
・初期だと外見上、症状があまり出ない
・定期的に動物病院に通っている猫が少ない
・一般的な心臓病で診られる心雑音が、肥大型心筋症だと聴取されないケースがある
などで、心筋症になっていても飼い主さんは気が付かないまま過ごしている場合があります。
そして病気が進行して、「ある症状」で猫の異変に気付き動物病院に来院されます。
それは、「後ろ足が動かない」です。
肥大型心筋症は心臓の中の血液の流れが滞り、血栓ができ、その血栓が後ろ足に関係する血管につまり、後ろ足の栄養供給が止まり、足先が壊死しまうことがあります。
これが、猫が急に後ろ足をひきずっている、後ろ足が冷たい、動かない、という症状になります。
目立つ症状のため飼い主さんは気づき、ここで受診するわけですが、残念ながら、心筋症は進行してしまっていますし、治療を行っても足の症状は改善しない場合もあります。
他の症状は・・
肥大型心筋症の他の症状は、
・元気がない、あまり動かない、食欲がない
・咳をする
・呼吸が荒い(体全体で呼吸をする)
・前足が使えない(後ろ足だけではなく前足にも血栓がつまる場合もあります)
などがありえます。
まとめ
後ろ足や呼吸の異常なども緊急性があるため、早めに動物病院に受診しましょう。
また、定期的に健康診断を行うことが早期発見につながります。
肥大型心筋症は中高齢の年齢から発症することが多いため、
去勢手術や避妊手術などのオペは若い年齢のうちに行っておくこともおすすめします。