猫の妊娠・出産というと、特に外で飼っているノラ猫などは、知らぬ間にお腹が大きくなっていて知らぬ間に産んでいたなんてこともあると思います。
そんな人間の手を借りずに出産していることが多いくらい、安産な仔が多いでしょう。
しかし、そんな猫の中でも難産でなかなか出産できない場合もあります。
猫の出産
猫の妊娠期間は2か月と少しくらいです。
出産が始まる合図として、前日くらいから
・そわそわと落ち着きがなくなる
・巣作りをする
・呼吸が荒くなる
などがあります。
その後、破水が起こり、猫が数分いきんで、産まれます。
そしてその後30分~1時間おきに残りの子猫の出産が続いていくでしょう。
難産とは
上記のように数分から数十分かかって徐々に出産が進んでいき産まれてくるものですが、
・出産が始まっていそうだが、母猫がいきまずに過ごしている
・何十分もいきんでいるが、産まれない
など、出産がなかなか進まず、それが1時間以上続いているようであれば、難産で人間の手伝いが必要な可能性があります。
しかし、その判断はかかりつけの獣医師にゆだねましょう。
むやみに人間が出産に介入すると、猫が落ち着かずにうまく自然な出産が進まない場合もあります。
難産と判断される前は、猫がリラックスできる環境を作りそっとしておき、こっそりと状態を確認しておいてくださいね。
帝王切開
難産といえば、人間にのように手術で「帝王切開」を行うことがあります。
それは上記のような出産がうまく進まない場合に獣医師が判断し行うことになります。
母猫が、いきまずに出産が進まないような「子宮無力症」や
母猫の産道よりも胎仔が大きくなってしまい頭が通らない、もしくは子宮の物理的な通過障害がおきてしまい、いきんでも出てこない様子などで、
母猫や胎仔の体力が落ちてくるようであれば、早急に帝王切開が必要になるでしょう。
そのため、難産かも?と思った飼い主さんは早い段階で動物病院に相談しましょう。
難産なりやすい猫とは?
難産になるかどうかは、実際出産が始まってみないとわからないことが多く、その際にはとっても焦ると思います。
しかし、もともと妊娠中に動物病院で健診を行っている場合は
レントゲン検査で胎仔の頭数、頭の大きさ、母猫の産道の大きさを確認できているので
明らかに産道を通れない可能性ああれば、早めに難産の可能性がわかり、よいタイミングで帝王切開に踏み切れるでしょう。
また、その他にも難産に陥りやすい猫の特徴があります。
・猫種が純血種(ブリティッシュ・ショートヘア、ラグドール、アビシニアンなど)
・いままでに出産経験がある(以前の出産の影響で子宮が癒着をおこしたりしていて通りずらくなっている等)
・胎仔数が少ない
などがあげられます。
もし元々あてはまるものがありましたら、出産時期には注意して見守りましょう。
まとめ
出産は個体によって異なる進み方があり、問題のない出産でも時間がとてもかかることがあります。そして、すべてが今回説明したように進むとは限りません。
個人の判断で決めるのではなく、気になる様子があれば、かかりつけの動物病院に早めに相談してくださいね。
また、出産は母猫にリスクは伴います。望まない妊娠の可能性があるのであれば、事前の避妊手術をおすすめいたします。